優しさをテイクアウト。浅草の米粉シフォンケーキ「otaco」

浅草寺の北側、言問通り。道ゆく人が足を止めてのぞきこんでいるのは、シフォンケーキのテイクアウト専門店「otaco(おたこ)」の立て看板です。

白地にオレンジのロゴマークがかわいらしいですね。中に入ってみましょう。

滞在時間5分でも、いやされる

ショーケースには色とりどりのシフォンケーキが並んでいます。
平日の午後いちばんに伺いましたが、すでに売り切れのものもありました。人気ぶりがうかがえます。

上段の定番メニューと、季節の野菜や果物も取り入れた日替わりメニューがあります。

ロゴマークどおりのにっこり笑顔がすてきな奥様、通称「おたこママ」が出迎えてくださいました。毎朝シフォンケーキを焼いているご本人です。
手書きの名札やちょっとした小物から、温かい雰囲気がただよっています。シフォンケーキをテイクアウトするたった数分だけでも、気分がほっこり上向きになります。
食べ比べてみたかったので定番の「バラエティー4色セット」、そして日替わりの「りんご」味を買いました。
今回は独り占めしてしまいますが、ボリュームのある1カットが個包装になっているので、ちょっとしたお土産やプレゼントに渡しても喜ばれそうです。

健康オタクも文句なし!選び抜かれた材料たち

シフォンケーキを手作りしたことのある方ならわかると思うのですが、とてもシンプルゆえにごまかしがきかないお菓子です。
ベーキングパウダーは使わず卵白の泡の力でふくらませますし、香り高いバターではなくサラダ油を使います。
「otaco」のシフォンケーキは、「おたこママ」の腕はもちろん、生産地、栽培方法、製法に至るまでこだわり抜いた材料にもおいしさのひみつがあります。

個性的な招き猫たちの隣に、原材料がディスプレイされています。
うるち米を100%使用した米粉に、菜種油、そしてきび砂糖。ここには並んでいませんが卵も、すべて国産です。
1つ1つおいしい材料を選んでいることが伝わってきます。
また、風味がよいだけでなく、健康にもメリットがたくさんあります。
たとえば、よく見かける大量生産のサラダ油や菜種油は、原料の植物から油を抽出するために溶剤として化学薬品を使っています。
しかし、「otaco」で使われている菜種油は、菜種に圧力をかけて絞り、お湯で精製してつくられています。無添加の安心な油です。
米粉だけを使用したシフォンケーキは、小麦粉をこねるときに発生する「グルテン」を含んでいません。
このグルテンが体質に合わない方や、もちろん小麦アレルギーの方でも安心して食べることができます。
そういった事情がなくても、お米と小麦だったら、カロリーが低いのはもちろんお米ですよね。ダイエッターの方にもおすすめなのです。

「フワシュワ」、「もっちり」な優しいシフォンケーキ

シフォンケーキは、とっても軽くてやわらかいです。お皿に乗せたらプルッと弾み、手でちぎったら「シュワシュワ」と音がなります。口に含むともちろんフワッフワです。

そして、特徴はなんといっても米粉ならではのもっちり、しっとりとした食感です。口当たりは軽いけれど、1個でしっかりと満足感があります。
プレーンを食べるといちばんよくわかるのですが、米粉本来のほんのりした甘みと、卵と油のコクや香りを感じます。繊細で優しい味わいです。
甘さ控えめなので、お食事として食べてもおかしくないくらいです。

日替わりの「りんご」もおいしくいただきました。りんごならではのシャキシャキした食感が残っていますが、生地ともなじむ絶妙な大きさで練りこまれています。

4色セットは「プレーン」、「モカ」、「アールグレイ」、「抹茶ミルク」の詰め合わせです。
もちろんどれも香料は入っておらず、練り込まれた豆や茶葉そのものの風味を楽しめます。
ちょっとほろ苦いモカ、つぶつぶの茶葉が香るアールグレイ、ツートンカラーがかわいくてまろやかな抹茶ミルク。お気に入りが1つは見つかるはずです。
本物のコーヒーやお茶との組み合わせを試すのも楽しそうです。
「otaco」はお店からお家まで、ほっこりとあたたかい気持ちを持って帰れるすてきなシフォンケーキ屋さんでした。浅草に立ち寄ったときは、ぜひのぞいてみてください。

otaco
住所:東京都台東区浅草3丁目5-1
アクセス:都営浅草線「浅草駅」より徒歩約8分
東京メトロ銀座線「浅草駅」より徒歩約8分
営業時間:10:30-18:00
電話番号:03-6458-1375
定休日:日曜日、月曜日

※記載情報は取材当時のものです。変更している場合もありますので、ご利用前に公式サイト等でご確認ください。