九州出身の私。上京し、都内から富士山が見えることにおどろきました。首都高速道路から見える富士山、東京都庁から見える富士山。
その見事なフォルムと大きさ、威風堂々とした、たたずまいを見るたびにテンションが上がります。いつか富士山にのぼるのも目標のひとつ。
ある日、谷中銀座商店街の周辺を散策していると、「富士見坂」と書かれた看板を発見しました。
富士見坂からは富士山が見える?
富士山と太陽のイラストが描かれています。これは坂から、富士山が見えるということなのでしょうか。
富士山ファンとして期待に胸を膨らませながら、少し歩いてみることにしました。
すると関東の富士見100景に選ばれていることがわかりました。関東の富士見100景とは、国土交通省関東地方整備局によって、富士山への良好な眺望を得られる地点として選ばれた場所のこと。
けれども、2013年6月に建てられたマンションにより、富士見坂からは富士山の姿は見えなくなってしまったそうです。それまでは、都心にいくつかある『富士見』という地名のなかでも、地上からキレイに富士山が見える坂だったよう。
富士山が見えなくても楽しい
坂の上から下を眺めると、当時の写真などが掲載された看板がズラリと見えます。せっかくなので、看板を見ながら坂の下まで降りてみました。
するとこの看板の写真が、すごく良かったんです。
「おお~~!立派な富士山!」と思わず声が出てしまいました。かつては、こんなに大きく見えたんですね。タイムスリップして当時の風景を見てみたくなりました。
ほかにも、夕焼けに照らされた富士山の写真も飾られていました。写真を見るだけでも楽しいです。
そして、坂の途中に点在する街灯は富士山をモチーフにしていました。
太陽の位置によっては、ダイヤモンド富士のような写真も撮れそうです。夜には街灯に照らされた富士山になるなんて、なんて粋なはからいなんでしょう。
すきま富士のチャンスあり!
ゆっくり看板を見ていると、なんと今でも富士山が見える可能性があることが判明。運が良ければ、近くの建物の隙間からチラリと『すきま富士』が見えるそうです。チャンスは11月と1月と書かれています。
私が訪問したのは、まさに1月でしたが雲が多く、すきま富士を見ることはできませんでした。しかしチャンスは11月にもあるので、再チャレンジしてみたいと思います。
富士見坂をくだった風景はこちら。レンガ造りの壁もいい味を出していますよね。この富士見坂下は、その昔『日暮里花見寺』と呼ばれていた場所。多くのお花見客でにぎわったのでしょうか。
このあと、また坂の上まで歩いたのですが、写真で見るより急こう配なんです。自転車の人は自転車から降りて歩いていました。私もじんわりと汗をかき、いい運動になりました。
富士見坂がある場所は日暮里駅北口改札を出て、谷中銀座商店街の入口、夕焼けだんだんの手前を右に真っ直ぐ進んだところ。看板があるのですぐにわかるでしょう。
近くには地域の方々に「おすわさま」と呼ばれ親しまれている諏訪神社もありますよ。近くに来たときはぜひ、散策してくださいね。
富士見坂
住所:東京都荒川区西日暮里3丁目7番付近
アクセス:JR各線「日暮里駅」から徒歩約7分
JR各線「西日暮里」から徒歩約13分