今回ご紹介するのは「KIELO COFFEE（キエロコーヒー）」です。
文化の発信地、東京・秋葉原。ビジネスオフィスや電気街、最近ではアニメやアイドルの聖地としても大人気です。そんなにぎやかな街のなかで、コーヒーがとてもおいしい、おしゃれで小さなカフェを見つけました。
最新のトレンドを押さえつつ、焙煎した方の個性や思いが伝わる、一口ごとにメッセージを感じるようなすばらしいコーヒーです。
コーヒーと合わせるスイーツにもこだわりがあります。街の喧噪を離れて、ほっと一息ついて過ごすのにぜひおすすめしたいカフェです。
アクセスも居心地も抜群の北欧調のお店
お店はJR・東京メトロ・つくばエクスプレス秋葉原駅から徒歩約6分の場所にあります。昭和通りを御徒町方面に歩いていくと、道路の右側にお店があります。多くの人が行き交う駅前からほんの少し離れただけですが、とても落ち着いた雰囲気です。
カウンター席が3つ、テーブル席が3つの小さな店です。
訪問したのは平日の16時過ぎ、2人組がテーブル席にいるだけでした。お店の方から「もしかしたらこの後混んでしまうかもしれませんが…よければテーブル席をお使いください」と声をかけていただきました。
壁にかけられたイラストにも、北欧らしいおしゃれさを感じます。
深いこだわりと専門性を感じる浅煎りコーヒー
入口の脇のカウンターで先に注文をします。
コーヒーは全て北欧風の浅煎りです。1杯ずつ、ハンドドリップでていねいに入れてくれます。生産地の特徴がよく分かる「シングルオリジン」は7～８種類ほど。入荷状況によって種類が変わり、短い時は1週間程度で終わってしまう豆もあるのだとか。味わいの特徴が細かく書かれているので、好みや気分に合わせてコーヒーを選ぶことができます。
この日はエチオピアのナチュラル・アナエロビックを選びました。アナエロビックとはコーヒーの実からコーヒー豆を作る際に果肉がついたまま発酵させる方法で、最近注目を集めている加工法です。
コーヒーに合わせるスイーツはすべて自家製です。小麦粉不使用のグルテンフリーや動物性材料不使用のヴィ―ガンに対応したものもあります。海外からの観光客が増え、さまざまな信条をもつ人が多い秋葉原の街らしい品ぞろえです。
この日は、大好物のキャロットケーキを選びました。
自家焙煎のコーヒー豆も販売しています。
焙煎士でオーナーでもある吉池浩紀さんは、学生時代のアルバイト経験からコーヒーに興味を持ち、北欧への旅で浅煎りコーヒーの魅力を知ったとのこと。就職後もコーヒーへの情熱は冷めず、起業してキエロコーヒーを開店したそうです。お店のコーヒーは、文京区本郷3丁目にある2件目の店舗「Be green by KIELO COFFEE」で焙煎されています。
コーヒー好きにはたまらない極上の浅煎りコーヒー
注文したコーヒーがやってきました。フレスコ型のビーカーにコーヒーが入っていて、手に収まる小さめのカップが添えられています。
香りはとても華やかで、花蜜のような甘さがあります。一口飲むと、浅煎りとは思えないしっかりとしたコクで、真っ赤なアメリカンチェリーのような果実味を感じます。浅煎りコーヒーにありがちなきつめの酸味はなく、爽やかで優しい酸味がここちよく口の中に広がります。
キャロットケーキが来ました。想像以上に厚切りでボリュームがあります。重たいケーキかと思いきやスポンジはとてもしっとりしていて軽めのくちどけです。にんじんの甘みにクルミの香ばしさ、スパイスの香りが加わり、上のチーズフロスティングがちょうどよいアクセントになっています。
レーズンの味が、エチオピアのコーヒーのチェリー感にぴったりで、おいしさを引き立てあうペアリングです。
久しぶりに浅煎りコーヒーのおいしいお店に出会うことができ、すっかりくつろいでコーヒーを楽しんでいると、お客様がたくさん来てあっという間に満席になってしまいました。ひとりカウンターでコーヒー片手にたたずむ方、会社帰りに仲間同士でワイワイと話す方、デート前に待ち合わせついでにカフェラテで一息つくカップルもいます。街で暮らし、働く方に人気の店のようです。
こだわりのコーヒー豆、情熱が込められた焙煎、ていねいな抽出と、コーヒーを愛する人たちが作るすてきなお店です。
秋葉原にいらしたら、ぜひ立ち寄ってみてくださいね。
KIELO COFFEE（キエロコーヒー）
住所：東京都台東区台東1丁目29-4第一共和ビル1階
アクセス：JR・東京メトロ・つくばエクスプレス秋葉原駅から徒歩約6分
営業時間：（月曜～金曜）8:00～19:00（土曜、日曜、祝日）9:00～19:00
定休日 ：年末年始を除き無休
