南千住駅徒歩8分 「荒川ふるさと文化館」で古き良き昭和の下町にタイムスリップ!

みなさんは地元の歴史や文化について、どのくらい知っていますか?

「荒川ふるさと文化館」では、荒川区の歴史や文化について、身近に学ぶことができます。
今回は、荒川ふるさと文化館をご紹介します!

千住大橋の南にある荒川ふるさと文化館

荒川ふるさと文化館は、荒川区の歴史・文化の情報を伝えているほか、文化財の保護や普及に努めている施設です。

荒川区にまつわる様々な展示物を観覧することができます。

常設展示と企画展示のほか、講演会なども随時開催。

なかでも、常設展示スペースにある、昭和の下町の路地裏の様子を見学できる展示物が珍しくておすすめです!

場所は、日光街道の国道4号から少し西へ入った場所にあります。

4階建てで1階が荒川ふるさと文化館、2階と3階は荒川区立南千住図書館。
一棟丸ごと文化的な活動が楽しめるこちらの建物。丸みを帯びた曲線の外観が特徴です。

入館料はワンコイン

正面の入り口から入ると左手に荒川ふるさと文化館の受付があります。入館料は100円のワンコイン。(※2024年11月現在)
ちなみに、1998年の開館から据え置き料金とのこと。
リーズナブルなお値段もうれしいですよね。
更に、観覧無料日もいくつか設けられています。
5月18日の国際博物館の日、10月1日の都民の日、11月3日の文化の日。
ほかにも、「あらかわ家族の日」という観覧無料日もあります。こちらは指定の週末に、中学生以下のお子さんがいる荒川区在住のお客さんに適用されますので、該当するかたは利用してみてください。

受付にはお土産なども販売していました。
展示会の図録やA4サイズのエコバックのほか、千社札のシールやクリアファイル、マスキングテープがミュージアムグッズとして用意されていました。観覧の記念にぜひ見てみてくださいね。

それでは、受付をすませてから展示室の入り口に向かいます。

荒川区4千年の歴史をひも解く常設展

入ってすぐのところには、貝塚の断面や発掘された土器の展示があります。
約4000年前の縄文時代からの荒川区の歴史を紹介しています。

順路を進んでいくにつれ時代は進んでいき、その変遷をたどることができるんです。

古代・中世の歴史上の人物との関連資料や、その後の江戸時代から明治・大正・昭和にかけての荒川区のうつりかわりや発展などを、当時の文物やパネルを使って説明しています。

歩を進めるにつれ時は経ち、いよいよ昭和41年(1966年)の下町の風景が再現されたブースに入ります。

ここからはフラッシュなしの写真撮影が可能です。

昭和41年の下町の路地裏を体験

少し薄暗いのは、夏の夕方、ちょうど夕飯時を再現しているからです。

木造建築の長屋の一画が緻密に再現されています。雰囲気のある照明と相まって、まるで映画のセットの中にいるよう…!

ちなみに、なぜ昭和41年の街並みかというと、高度経済成長期のなかにあった東京の象徴的な年という位置づけから、設定されたとのことです。

昭和の下町に住んでいた経験のある方には、当時の様子が懐かしいかも。
平成や令和生まれの若い方には、当時の様子を知るうえで貴重な空間となっています。

こんな風に展示されている昭和の街並みを、令和のお客さんたちが興味深く見学する様子を見ていると「昭和“も”遠くなりにけり」と思わざるをえませんね。

長屋の内部も再現

家屋の内部も再現されています。

長屋の室内は、玄関から小上がりになっていて、居住スペースは畳敷き。
家族5人分の食事がちゃぶ台に用意されている様子を再現しています。

とりあえず瓶ビールと豆腐の冷や奴はテーブルに置いてありました。これから本格的な夕飯の準備に入るようです。

夕方の路地に響き渡る豆腐屋さんのチャルメラの音や近所で遊ぶ子どもたちのざわめきがBGMとして聞こえてくる仕掛けもあって、この場の臨場感に一役買っています。

路地の様子も細かいところまで忠実に再現されていて、道の様子もリアルです。

実際に使用されていた豆腐屋さんのリアカーやごみ箱なども設置されていて細かいところまで楽しめる展示スペースでした。

季節ごとに開催される企画展

2024年の10月26日から12月1日までは、企画展「鋳造のまち日暮里ー銅像の近代ー」が開催されていました。

実は鋳造の町でもあった「日暮里」をテーマにした企画展示。

常設展の観覧料でこちらも一緒に見学することができます。

現在も鋳造の職人が活躍している日暮里の町。
かつてはもっと盛んで、日暮里の工房から数多くの銅像が全国各地に送り出されていました。

その時の歴史を物語るパネルや鋳造品の数々が展示されています。

かの有名な仙台の青葉城跡にある「伊達政宗騎馬像」も日暮里で造られていたんですね。

像を運んでいる当時の写真もパネル展示されていました。

こちらの施設にはほかにも、この地にゆかりのある俳人・松尾芭蕉を紹介した「奥の細道と千住コーナー」と荒川区内で発展してきた伝統工芸技術を紹介する「あらかわ伝統工芸ギャラリー」も併設されています。

ぜひ荒川区にお立ち寄りの際は、行ってみてくださいね。

荒川ふるさと文化館
住所:荒川区南千住6-63-1
アクセス:JR常磐線「南千住駅」から徒歩約8分
東京メトロ日比谷線「南千住駅」から徒歩約8分
京成線「千住大橋駅」から徒歩約8分
都電荒川線「三ノ輪橋駅」から徒歩約15分
TEL:03-3807-9234
営業時間:9:00-17:00(入館は16:30まで)
定休日 :毎週月曜(祝日、振替休日の場合はその翌日)
毎月第2木曜、年末年始など

※記載情報は取材当時のものです。変更している場合もありますので、ご利用前に公式サイト等でご確認ください。