今回ご紹介するのは「喫茶DEN(デン)」です。
最近流行りの昭和レトロなカフェ。東京23区に残る古いお店はもちろん、新しくオープンするお店でも、メニューや内装を昭和らしい雰囲気作りにしているところもあるようです。
今回のお店は昭和46年に開店した「本物の」昭和レトロな喫茶店です。ドラマ「孤独のグルメ」にも登場した人気スポットで、リアルな昭和テイストに触れたい方はもちろん、懐かしいあの頃にタイムスリップしたような気分を味わいたい方にもおすすめです。
薄暗い店内、ソファ、灰皿…リアルな昭和レトロ感
お店は、JR鶯谷駅から徒歩5分の場所にあります。南口を出たら北側に向かい、鶯谷駅下交差点を横断してうぐいす通り商店街に入っていきます。
訪れたのは夕方近く。冷たい雨が降っていました。窓から灯りが見えます。
重い扉を開けて中に入ると、白熱灯の淡いオレンジ色に照らされた空間が広がっています。濃いマホガニー色の木のインテリア、椅子は布張りのソファーです。今どきのカフェにはないレトロ感があふれます。
席に座ると、ふわっとタバコの煙の香りがしました。テーブルには黒い灰皿があります。
こちらのお店は喫煙可です。店内には香りが染みついていて、独特の雰囲気をより強くしています。
昨今は禁煙の場所が多くなりましたが、昭和の頃は飲食店でもどこでもタバコは当たり前でした。タバコの香りの中でコーヒーを味わう…というのがリアルな昭和レトロとも言えるかもしれません。煙や香りが苦手な方は少しだけ覚悟が必要です。
トーストなど軽食が充実・懐かしいフロートなども
さっそくメニューをチェックします。
フードメニューは種類が豊富です。トーストやスパゲティーなどの軽食のほか、アイスクリームやフロートなど懐かしいスイーツも並びます。特製プリンが人気とのことです。
おすすめフードはサンドイッチと、今回の訪問のもう一つのお目当て「グラパン」です。
グラパンはこのお店の名物メニューです。グルメサイトなどでも話題になっているそうで、ぜひいただきたいと楽しみにしていました。
フードを注文するとコーヒー・紅茶は100円割引になるうれしいサービスもあります。今回はコーヒーを注文しました。
食パンが丸々一斤!アツアツとろーりのミックスグラパン!
注文したフードと飲み物が来ました!
え…大きい!これって食パン丸ごと一斤じゃない!?
コーヒーのカップと比べるとその大きさがよく分かります。食パン一斤の中をくり抜いて器がわりにして、なみなみとグラタンが詰まっています。オーブンから出したて、湯気が立ちのぼり、香ばしいチーズの香りが広がります。こんがりした焼き色が食欲をそそります。
器になっている食パンの、どこから食べたらよいか迷いながらこんがり焼けたパンの耳をちぎってグラタンをすくってみます。とろとろのクリーミーなベシャメルソースがたっぷりです。本当にアツアツなのでやけどに注意して、ふーふーはふはふしながらいただきました。
なかには厚切りベーコンやマッシュルーム、シーフードなどの具材がぎっしりと入っています。濃いめの味付けですが食パンの部分が多いので、たっぷりソースをつけながらいただくとちょうど良い分量です。
パンの耳は歯ごたえよく香ばしく、添えられたくり抜いた部分のやわらかいパンはベシャメルソースをたっぷり吸ってくれます。2つのおいしさが楽しめます。
ひとりで食べるのに一斤は多いかと思いましたが、おいしくてどんどん食べ進み、お腹が空いていたこともあって、気がついたらあっという間に平らげていました。
モーニングでもランチでも満足すること間違いなしです。全部食べられないかも…というときは、友だちや大切な人と来て、シェアしながらいただいても楽しそうです。
コーヒーは昔ながらのしっかり濃いめのブラックです。心地よい苦味で、コクの強いグラパンで濃くなった口の中をすっきりしてくれます。
お店で過ごす間、マスター・店員さん・常連のお客様が楽しそうに話をしていました。カウンター越しの会話も昭和の時代の喫茶店ではよく見る光景でした。
盛り上がる気楽な世間話ををbgmに、懐かしい昭和レトロの空気に浸りながらコーヒーを楽しみました。
入谷にいらしたら、ぜひ立ち寄ってみてくださいね!
喫茶DEN(デン)
住所:東京都台東区根岸3丁目3-18
アクセス:JR鶯谷駅から徒歩5分、東京メトロ入谷駅から徒歩6分
営業時間:9:00~18:00(ラストオーダー17:30)
定休日:木曜
電話番号:03-3875-3009