東京メトロ日比谷線の入谷駅から歩いて数分の場所に、大きな瓦屋根の元・銭湯があります。100年近く前の建築を活かして、現在はすてきなカフェにリノベーションされています。以前このサイトでもご紹介しました。
95年前から癒し続ける。下谷のカフェ「rébon快哉湯」 – JYOHOKUタウンガイド
1年前の記事では、「rebon(レボン)」という名前の由来から、歴史ある建物の魅力など着目しました。最近は、海外からの旅行者や外国の方の利用が一層増えているようです。
今回は、国際結婚をした友人が、アメリカ人の旦那様をつれて帰国すると聞き、日本の古くて新しい文化を紹介するのにピッタリなこのカフェを、一緒に再訪することにしました。
駅から徒歩約4分。細い路地を進むと見えてくる大きな瓦屋根
お店は、東京メトロ日比谷線入谷駅から徒歩約2分の場所にあります。
4番出口を出たら、昭和通りを背に鶯谷方面に歩き、1本目の角を右に曲がります。細い道をどんどんと進むと、立派な瓦屋根の古い建物が、ビルに挟まれて建っています。
記憶をつなぐカフェ、がコンセプトです。銭湯という、今では珍しくなった暮らしの記憶が残る古い建築を、カフェという形にして今に伝えています。
なかに入ると、男女に分かれた入口と下駄箱があります。木製のカギを使う下駄箱も、最近はほとんど見なくなりました。
店内は、天井の高い空間が広がります。下は板敷きの床、番頭台やガラスの引き戸、引き戸の向こうに見える銭湯の壁絵、さすが元銭湯です。
同行した友人夫婦も、日本の昔ながらの銭湯の雰囲気を残す壁画に、感心して見入っていました。
自家焙煎のコーヒーやスイーツ・フードなどメニュー充実
元脱衣所だった喫茶スペースの片隅に、大きな焙煎機があることに気が付きました。
日本の老舗メーカーの焙煎機で、かなり古いもののようです。
「このお店を開業するときに、他の店で使っていた中古のものを設置しました。操作はすべてアナログでやっています。」と話すのは、マネージャーの多田さんです。
最近の焙煎機はすべてデジタルで制御し、操作もアプリやスマートフォンでおこなうものも増えています。高い技術と経験が必要なアナログの焙煎機に、少し驚いてしまいました。
「お店のコーヒーはすべて自家焙煎です。以前はたらいていた店で焙煎を学び、この店に来て来てからも勉強を続けています。」と多田さん。
コーヒーは注文を受けてから1杯ずつ淹れてくださるとのこと、これは楽しみです。
「アイスクリームもすべて自家製です。コーヒーと合わせていただく’マリアージュ’がおすすめです。」とのこと。マリアージュとはフランス語で結婚の意味。ワインと食事と調和させておいしくいただくことを指します。コーヒーとアイスクリームのマリアージュは、他のお店では見たことがありません。ぜひ、試してみたいメニューです。
このほかにも、スープのプレートや、ココアなどのドリンクもあります。お子さんでも大丈夫な飲み物もあります。
すっきりとした飲み口のコーヒーと相性抜群のアイスクリーム
注文したコーヒーとアイスクリームが運ばれてきました。
コーヒーはブラジル、アイスクリームはチョコレートです。
すっきりとした味わいのコーヒーは、ほんのりカカオやナッツの香りがします。チョコレートはオーストラリアのクラフトチョコレートを使用したこだわりの味。きめ細やかでなめらかな舌触りで、ていねいに作っているのが分かります。少し深めのコーヒーとの相性も抜群です。
こちらは友人が注文したコーヒー・グアテマラとキウイのアイスクリーム。グアテマラのすっきりとした酸味とフルーティなアイスクリームは、一緒にいただくと本当においしいと感激していました。
同じく友人が注文したコーヒー・雲南と本日の焼き菓子のキャロットケーキです。中国雲南地方のコーヒーは最近のトレンド。フルーティで爽やかな味わいのなかに複雑な風味を感じるコーヒーです。
キャロットケーキはほどよい甘さと、しっとりとした食感がすばらしく、上にのったクリームチーズのフロスティングの爽やかな酸味が全体を引き締めて、バランスのよいおいしさです。
昔の暮らしに思いをはせつつ、銭湯のほっこりとした温かみを想像しながらくつろぐ時間は本当に心地よいです。友人との久しぶりの再会もあってすっかり話がはずみ、気が付けば外はすっかり暗くなっていました。
ていねいに作られたコーヒーやフードを楽しみながら、大切な友人や家族と一緒に、ゆったりと時間をすごしたいカフェです。
入谷にいらしたら、ぜひ立ち寄ってみてくださいね。
レボン快哉湯
住所:東京都台東区下谷2-17-11
アクセス:東京メトロ日比谷線入谷駅駅から徒歩約2分
営業時間:平日11:30-19:00、土曜、日曜、祝日11:00-19:00
定休日:不定休(公式インスタグラムをご確認ください)